春風運ぶ♪アネモネで幸せアレンジメント


春を代表する花のひとつアネモネ。3月から5月にかけて花を咲かせ、「春風の花」という異名を持っています。赤、紫、青といった原色は明るく華やかなイメージですが、白やパステルカラーのお色は、触れるのもためらわれるような儚げな印象。


ローズメロウ

そのように、色ごとに全く表情の異なるミステリアスなアネモネは、花言葉もちょっぴり複雑。その由来から、怖いというイメージを持たれている方も多いようです。ですが、よくよく調べてみると、春らしい愛のある意味を持っている花なんです。

最近では、結婚式のブーケや装花としても注目を集めていますよ。今の時期に取り入れたい、独特で不思議な魅力を持つ、アネモネのアレンジを紹介していきます。

爽やかだけど切ない名前の由来とは?


fantastic alice

アネモネは、ギリシャ語の「anemos(風)」という言葉を語源として名付けられました。英語名も、「Wind flower(風の花)」もしくは「Lily of field(野のユリ)」という名が付けられています。花言葉は、「辛抱」「恋の苦しみ」と、「期待」「君を愛す」という相反する意味を持っています。

多くの方が持つアネモネへの「怖い」という印象も、この”風”にまつわる話が元になっています。それが、西風の神ゼピュロスのギリシャ神話。

かつて、西風をつかさどるゼピュロスは、妻である花の女神クロリスとその侍女たちの元へと風を吹かせ、花々を咲かせていました。ある日、ゼピュロスは侍女の1人であった美しくけなげなアネモネに恋をしてしまいます。そのことに気づいた妻クロリスは、彼女を花の姿に変え、神殿から追放してしまいました。
ゼピュロスは、すっかり小さな花に変えられてしまったアネモネに、一途に風を送りながら見守り続けたそうです。

儚くも切ない神話が、明と暗の両面を持つひとことでは表現しきれない、アネモネの魅力を表していますね。

明るくポップに?それともシックに?

色によって違った顔を見せてくれるアネモネ。パッと目を引くブリリアントな色か、それともアンニュイなニュアンスカラーか。あなたはどんな色を選びますか?


プール・ラヴニール

こちらのブーケは、鮮やかなバイオレットから、淡い青みのある紫色へのグラデーションの美しいアネモネが主役。さくら色の透けるようなピンクのスイトピーや、柔らかい花びらの重なるラナンキュラスに、高貴なライラックカラーのバラがエレガントさを添えていますね。

まだ少し、ひんやりとした冬の空気漂うお部屋に飾れば、ふわりとした色と香りが優しく和ませてくれますよ。そっとあなたを包みこんでくれるような、季節の花束です。


Flower Dress

ポイントフラワーにアネモネが使われた、トライアンギュラーのアレンジメント。褐色の花芯に、鮮やかなスカーレットの赤色が印象的なアネモネには、引き込まれてしまいそうな強さがありますね。

レッド系のお花を中心に、紫のチューリップや枝付きのスイートピーと桜を足して。全体をまとめるように、花器にブラックが使われているのもセンスを感じさせます。


LuLu School

褪せたニュアンスカラーがアンティークな雰囲気を醸し出す、ビターな印象のスワッグです。シックでシャビ―な花々に、オールドローズのような、赤みを帯びたベージュカラーのアネモネが柔らかさをプラス。

アーティフィシャルフラワーなので、場所を選ばず飾ることもできますよ。
どこかアンニュイで落ち着いた、大人な空間づくりのアクセントに。

さらにもうひと工夫でオリジナリティUP!

アネモネの魅力を引き出してくれる、いつもとはちょっと違ったアレンジはいかがでしょうか?


Fairy’s Garden

白いアネモネの花言葉は「希望、真実、期待」です。
透き通るようなホワイトの花弁に、イエローがかった芯白のアネモネと、紫みの強いマリンブルーのアネモネが爽やかさあふれる馬蹄型リース。英語ではホースシューリースと呼ばれ、西洋では玄関や入口に飾ると幸運を集めてくれると言われていますよ。

セージやシダーなどのハーブで、涼し気でいてナチュラルに。透け感あるバイカラーのリボンで、華やかさも忘れません。幸せを期待して待っていたくなるようなラッキーアイテムですね。


Fairy’s Garden

こちらはなんと、アネモネのコサージュ!ルビーレッドアネモネに、小粒のホワイトパールとオーガンジーのリボンがあしらわれていて、華やかで上品ですね。

入園式のためにオーダーで作られたそうですが、かっちりとしたスーツに女性らしさと彩りを与えてくれます。春の想い出を飾る、ハレの日にピッタリな手作りコサージュです。

花嫁に人気のブライダルアレンジも

近年、春の結婚式でよく見かけるようになったアネモネ。

寒い冬が終わって、暖かな日差しに花々が咲き誇る穏やかな春の日に。クラシカルでもキュートでも、カジュアルにも合わせられるオールラウンドなアネモネを使ったアレンジメントがオススメですよ♪


フラワーインプレッション

白の花びらに黒芯のアネモネは、大ぶりから小ぶりまで、サイズを変えてリズミカルに美しく。茎を長めにとったナチュラルなクラッチブーケは、花嫁といっしょに春のガーデンウェディングをオシャレに彩ってくれます。

こちらは、お母さまからお嬢様の結婚式のために作られたブーケだそうです。想いの込められた、愛情たっぷりの春色ブーケですね♪


プール・ラヴニール

モーブカラーが、優雅で気品ある特別な日にふさわしい装いにしてくれるブライダルブーケ。アネモネに加えて、ライラックが使われています。ライラックは、別名「春を告げる木」とも言われていて、その意味合いとしてもアネモネとの相性は抜群。存在感あるブーケに、ゲストの視線も釘付けになりますね。

どんなシーンにも似合うアネモネを

今が旬のアネモネは、デイリーな場面からセレモニーなどの記念日にも、万能に活躍できる頼れるお花。アレンジメントの種類も豊富で、お色によって表情が全く異なるところも魅力的です。1輪でも存在感のあるアネモネで、あなたらしさを演出してみませんか?

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