千葉・鎌ケ谷 フラワーアレンジメント教室Fragrance of Flower・草月流いけばなMasyu草月いけばな教室主宰の寺本真理です。
3回目からはフラワーデザイナーの活動を通してどのように季節感を取り入れながら花と向き合っているかを書かせていただこうかと思っています。残り2回のコラムとなりました。どうぞお付き合いください。
今までは自分の作品の表現の枠が華展への出品やコンテストへの応募などが中心でしたが、それとはまた違った目線でデザイナー活動にも力を入れ、花を表現する時間を大切にしています。
今年に入り、銀座ピークアブー並木通り店長兼アートディレクターの福井逹真氏とコラボさせていただき「IN BOX ART」シリーズをスタートさせました。
これは、フラワー・ヘア・メイクを融合させてボックスの中でアート作品を作り上げるというコンセプトのもとはじめました。「アート」と言っても本当に幅広く、簡単に一言で言い表せないものです。それはお花をいけることにも通じていて、正解がないので捉え方は人それぞれです。そこが作り上げていく上でとても難しくもあり、でも楽しい時間です。花の世界からヘアスタイリングやメイクアップなど今ままでにない他の世界を見ることで自分の視野も広がりました。
フレッシュフラワーはもちろん、アーティフィシャルフラワーを使ったりプリザーブドフラワー・ドライフラワーも。花や葉物など植物だけではなくあらゆるものを使い表現させています。アーティフィシャルフラワーの素材も、パッと見ただけでは生花と見間違うほどクオリティーが高いので、この作品撮りでは生花以外も積極的に取り入れています。
2月に撮影した時には春の訪れを感じるポピーを。アーティフィシャルフラワーを使いました。
私はイメージしながら作品を作り上げることが好きです。モデルさんの持つ雰囲気から感じるイメージ、衣装と花を組み合わせるイメージ。しかしイメージ通りに花を合わせることは簡単なことではありません。イメージ通りにできた!と思うときもあれば、作れば作るほど難しさが増すときもあります。
そんな時に必ず原点に戻るのはいけばなの基本です。以前のコラムでも書きましたが「地道な努力」が花を教えていく上でも、自分がデザインしていく上でも必要不可欠です。いけばなのお稽古も、もちろん今でも先生にしていただいています。そうした日々の学びの中からデザインする楽しさも難しさも得られると思うのです。いけばなでご準備くださる花材はほとんど季節の枝物や花が入っています。そこから常に季節を意識して花と触れ合うことができ、あらゆる場面で応用できています。
デザイナー活動は満足な結果なときもあれば多くの課題を残すこともあります。課題があるからこそ次に繋がると思っています。花の持つ無限の力と自分の創造力を高めていきたいです。
Fragrance of Flower・Masyu草月いけばな教室 Since 04/2011 http://fragrance-of-flower.com/