第1回「時季にはその時美しい花を」

千葉・鎌ケ谷 フラワーアレンジメント教室Fragrance of Flower・草月流いけばなMasyu草月いけばな教室主宰の寺本真理です。

以前連載していたコラムに引き続き、再度はななび様よりコラム執筆のご依頼をいただき、花との関わり方を綴らせていただくことになりました。

今まで連載されていた記事では主に教室運営を中心とした内容でお伝えいたしました。

今回の企画は「季節を愛でる」というテーマをいただきました。花木は日本の四季の素晴らしさを私たちに教えてくれます。季節を通してわたし自身がどのように花と触れ合い、愛でているのかをお伝えできたらと思っています。

全4回、お付き合いくださると嬉しく思います。どうぞよろしくお願いいたします。

四季の中で一番始めに思い浮かぶ季節はいつですか? 花といえば一番始めに思い浮かぶ花は何ですか?私は、季節は春を思い浮かべ、花といえば花をはじめたのが冬でしたので冬の花を思い浮かべます。

冬は新年を迎える季節でもあります。「日常生活ではあまり花を飾る習慣がなくてもお正月だけはきちんと花を飾ります。」という方がとても多いです。新年を迎えるにあたり日本の伝統として根付いている一場面ではないでしょうか。

水仙もお正月に飾られる花のひとつです。花が落ちた後の葉を使っていけました。

花材:水仙の葉・スナップドラゴン(1月撮影)

ひまわりは夏の花の代表とも言えるでしょうか。パーティー装花をした時の画像です。ひまわりが一番好き!という方にもずいぶんたくさん出会いました。

花材:ひまわり・バラ・ワックスフラワー・ツルソケイ・ローズゼラニウム(8月撮影)

秋にはたくさんの実物が出回ります。橙色や朱色・赤・茶。日が暮れるのが早くなってきて徐々に寒くなってきてもそこに明るい色の花が飾ってあるとふっと心が暖まる気がします。

花材:ウメモドキ・赤づる・ニシキギ(10月撮影)

春は別れと出会いの季節です。そんな時に花束やアレンジをプレゼントされる方も多いですよね。こうやって花は遠いような近いような。そんな存在だと思うのです。

花材:チューリップ・コデマリ(3月撮影)

野菜には旬があり好んで旬の野菜を食しますし、スーパーや八百屋さんにも旬のものが並びます。それと同じように花にも旬があります。花市場へ仕入れに行くとそのサイクルを感じますし、花屋さんに並ぶ花も季節ごとに変わっていくのがよくわかります。昔に比べると輸入の花も多く、生産者さんたちの技術のおかげで通年出回る花も多くなりました。

旬の時季に美しい花木を使う。私はそこに意味があると思っています。自宅のいけばな教室のお稽古でもフラワーアレンジメントのレッスンでも、通年出回る美しい花を使いますが、できる限り季節感をプラスすることを大切にしながらみなさんに花と関わっていただいています。

こうしてほんの少しでもいいので花のある暮らしをしてみる。または外で見かける花でもいいので花を愛でて季節を感じる。そんな時間をもつことができたら素晴らしいのではないでしょうか。

 

Fragrance of Flower・Masyu草月いけばな教室 Since 04/2011 http://fragrance-of-flower.com/

 


■コラム執筆者のプロフィール

寺本真理
草月流いけばな雅号 寺本真珠(ましゅ)
千葉県鎌ケ谷市にて草月流いけばなMasyu草月いけばな教室・フラワーアレンジメント教室 Fragrance of Flower 主宰。
フラワーデザイナーとして装花や生け込みまたフラワーニューボーンフォトのフラワーデザインなど活動。
いけばなにはいけばなの、アレンジにはアレンジの、それぞれの良さを今現在も学び続け、多くの知見を得ながらそれらを皆様にもお伝えできるようにお稽古・レッスンで生かしています。
2015年雑誌「花時間」新人フラワーアーティストオーディションで約1000人の応募の中から優勝。フラワーデザイナーとして紙面デビュー。

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