はじめまして。愛知県名古屋市中区、ビジネス街の伏見にてApertio Floris(アペルティオーフローリス)というフラワーショップ併設したお教室を主宰しております川瀬珠美(かわせたまみ)と申します。
この度、はななび様よりご依頼いただきコラムを書く運びとなりました。全4回、お付き合いいただければと思います。
私がお花を始めるきっかけになったことからお話ししましょう。
学生時代「クラッシー」というファッション誌の中のフラワーアレンジメントの連載を見て、素敵だな、こんなアレンジが作りたいな、と心を奪われた事から始まりました。その連載のお教室は神戸にあり、名古屋から通おうかな?と思ったりもしましたが、名古屋市内でお教室を探してみたところ、その当時、3教室くらいと数える程しかありませんでした。その中のひとつマミフラワーデザイン名古屋正田教室に通い始め、フレッシュフラワーの魅力、フラワーデザインというとても新鮮なものにワクワクしながらお教室に通い、のめり込んでいきました。
お教室卒業後は、国内外のフラワーデザインを学びながら、友達のウェディングブーケを全てといっていいくらい制作しました。そして、その当時、ショウウィンドーやレストランにダイナミックに生花を活ける「活け込み」が全盛な、バブリーな時代でした。私も活け込みをしてみたいと思い、お洒落なレストランに活けさせてください!と突然営業に行ったりして、レストラン、喫茶店、ブティック、会社のエントランス等、数店舗を回って定期的に生花の活け込みを始めました。
お花を活けてお金を頂くというお仕事を、お店を持たずにフリーでしているだけで楽しかったのですが、そのレストラン内のお花が評判になり、そのレストランのギャラリーで「お花のお教室をしてみないか?」というお話を頂き、20代前半でフラワーデザインのレッスンを開始したのが、この道に入るきっかけとなりました。
結婚後も生花から、押花、プリザーブドフラワー……と色々とジャンルの幅を広げ、花仕事をずっと続けて現在に至っているので、花歴ウン十年になります。
そんなお教室では、基礎的な形・スタイルを教える資格取得のレッスンの他に、季節感を盛り込んだ内容でレッスンをする事が多々あります。お花を楽しむクラスでは、殆どといっていいほど季節感を意識した内容で季節のお花を使うようにしています。
春のおとずれを感じさせるレッスンは、2月後半~4月に渡って開催します。生花なら、スイートピー、ミモザ、球根のお花チューリップやムスカリ等で、ビタミンカラーでまとめた元気の出る組み合わせ、淡いパステルカラーを多色遣いしてふんわり感を出した花選びをします。レッスンテーマとしては、桃の節句、ミモザの日、イースター、お花見等の季節の行事を題材とします。
プリザーブドフラワーには生花ほどお花の種類がたくさんはないので、春色の組み合わせでデザインしてもらいます。
そんなわけで、春は寒い冬からの季節の変わり目を感じてウキウキした気分になってもらうようなテーマや色を選択し、楽しい気分になって貰えるよう心掛けています。
そして夏は、生花の持ちがぐっと悪くなり、素敵なお花でデザインしてもらってもすぐ枯れてしまったりと、がっかりされてしまうと残念なので、季節の枝物で投げ入れや、ドライフラワーになるお花でリース作り、多肉植物の寄せ植え、ハーバリウム等、目先を変えて生徒さんを飽きさせないように工夫をしています。
プリザーブドフラワーでは、仏壇のお花がもたない時期でもあるということで、仏花のデザインをご提案したり、夏を感じさせる鮮やかなブルー系のお花とシェルを使ったデザイン等、思いっきり夏を強調をして楽しんでもらえるよう心掛けています。
春から夏にかけて、季節ががらっと変わる印象を、そして、秋、冬への期待感を感じてもらうようにと考えています。