第2回「花への一歩」

千葉県鎌ケ谷市
フラワーアレンジメント教室Fragrance of Flower ・Masyu草月流いけばな教室 を主宰している寺本真理です。

今回は花との出会いからどのようにしてお花にのめりこんでいくことになったかを書いていこうと思います。

私は結婚してからずっと子育て中心で動き回る日々でした。子供が3人いては自分の時間を持つことはできず、家族やママ友達と楽しい時間を過ごしていても一人きりの時間を確保することはなかなか難しい現実でした。そんな時に何かぼーっと、ほっとする時間がほしかったのだと思います。子育てで忙しくて…。はたまた仕事が多忙で…。など、今の世の中、私のように思う方は多いのではないでしょうか?

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そんな時、実家にいくと常にお花が飾ってあることにふと気がつきました。お嫁にいく前には当たり前過ぎて何でもなかったその光景が、一歩離れたところから見るとずいぶん違って光輝いて見えたのです。それから、自分の家でもほんの少しのお花でいいから。と思って小さなお花を飾るようになりました。それが私のお花ライフの始まりです。

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そんな日々を過ごしていくうちに子供たちも成長し、自分の時間が取れるようになった時に「なにかやりたい!」→「なにかやろう!」→「よし!お花をやろう!」と自然な流れで何の迷いもなく習い事として選んだのはお花でした。そして、はじめは洋花を買って飾ることが多かったのですが、私がこの時選んだのは「華道」いけばなでした。

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母に華道を勧められたときに即答「NO!!」 だった私。けれども、心にずっと残っていたある記憶が私を華道の道へ歩ませてくれたのです。

それは、私の成人式の日。母が私が着る振袖の色と同じピンク色の花を私の目の前でいけてくれたのです。いつもは花瓶に花が飾ってあって置いてある。でもこの時は目の前で剣山という針の塊に花を挿し、花が生けあがっていく過程を見て、「すごい!」と思ったのです。単純だったかもしれません。

でも、いざ習い事を!となった時この記憶が迷うことなく私の背中を押してくれました。

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そして草月流いけばな教室の今の親先生の自宅教室の門をたたきました。
そこからののめりこみ度はものすごかったです。とにかくお花と向き合うことが楽しい!知らなかった多くの植物と出会うことが楽しい! 楽しい!!ことだらけでした。いけばなは一生勉強。いまでもお稽古に毎月欠かさず通っていますが、楽しい!という気持ちは始めた時と同じで全く変わっていません。

お花って触れているとき、目の前のお花のことしか考えない。「無」の時間なんです。
これは私の教室に通ってくださるほとんどの方もそうおっしゃっています。
本当に不思議な力を持っています。それは、人により形が違ってヨガだったりジョギングだったりするかもしれませんが、私にとってはお花が「無と向き合う時間」を与えてくれました。

Fragrance of Flower ・ Masyu草月いけばな教室
Since2011・04~
http://fragrance-of-flower.com/


■コラム執筆者のプロフィール

寺本真理
草月流いけばな雅号 寺本真珠(ましゅ)
千葉県鎌ケ谷市にて草月流いけばな Masyu草月いけばな教室、フラワーアレンジメント教室 Fragrance of Flower 主宰。
いけばなにはいけばなの、アレンジにはアレンジの、それぞれの良さを今現在も学び続け、多くの知見を得ながらそれらを皆様にもお伝えできるようにお稽古・レッスンで生かしています。
2015年雑誌「花時間」新人フラワーアーティストオーディションで約1000人の応募の中から優勝。フラワーデザイナーとして紙面デビュー。
現在も教室主宰のみではなく、パーティー装花や店舗いけ込み等にも積極的に取り組んでいる。

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