横浜で木の実とスパイスのアレンジメント教室「PureBloom」を主宰していますまきのゆきです。
第1回のコラムに、木の実とスパイスのアレンジメントに取り入れられているドイツ・オーストリアの伝統工芸は、寒く冬の長いヨーロッパにおいて自然素材を花に見立て、明るく暖かい春が来るのを待ちわびる気持ちを込められて作られたのが始まりと書きました。(⇒第1回を読む)
その特徴がよく出ているのが、植物の種で作る花やブイロン(ボイロン、ブリヨン等色々表記がありますが・・・)ベルルドラートと呼ばれる装飾ワイヤーによって作られる花です。
コーンやコーヒー豆、かぼちゃやメロンといった種を使って花にします。
初めてレッスンにかぼちゃの種の花を作ると決めた時は、まず、種を受講者分集めるのに一苦労・・・三人家族の我が家、毎日かぼちゃを食べるというわけにもいかず、(娘がかぼちゃのポタージュ好きでよかった(^^;))
こちらをレッスンできるように数を揃えるには、数か月後になってしまった・・・なんてエピソードも・・・今は、身近な素材なので、受講生の方々にもご協力いただいております。
種を使用できるようにする準備段階も楽しい自然観察になるようです。
また、黄色い一般的なとうもろこしだけでは飽き足らず、他の色のコーンも使いたくなり、一粒ずつ実を解して色別に分けたりしたこともありました。
ワイヤリングした台紙に花びらとなる種を並べ、パールやビーズ、小さい豆なども使って花に仕立てます。
ブイロンワイヤーで花びら一枚一枚を作り組み立てていくお花は、布やビーズとの組み合わせで様々な雰囲気のものを作ることができ、凝り始めると一輪の花を作るのにかなりの時間がかかることもしばしばですが、クラフトがお好きな方には好評な作業ですし、アレンジが華やかになります。
第1回のコラムに掲載した作品写真の和飾りにも使用しているように、ちりめんなどの和布を使って和のアレンジに取り入れるのも不思議とマッチし、お正月飾りのような華やかさを出したいものにはお勧めです。
個人的には煌びやかなものよりも、ナチュラルシックなものが好みですので、PureBloom では、あくまでも木の実を主役にした作品を作る上でのアクセントとして、作り方を覚えていただくためにカリキュラムに入れている程度です。
最近では、プリザーブドフラワーのアレンジメントにもこのブイロンワイヤーの細工を取り入れられることも多いようで、この細かい、凝った作業をされた作品がコンテストでは受賞されているようにも見受けられます。
プリザーブド加工された花や葉を使ったものは、ナチュラルに仕上がるかもしれませんね。
また、ブイロンワイヤーは、木の実はもちろん、香りの良いスパイスの装飾にもよく使います。
直径 5mm、長さ 2 cmにも満たない小さなクローブなどの存在感を高めてくれるのに、一役かってくれる資材でもあります。
次回は、何を書こうか・・・
一生懸命考えます!!