第1回「もっと知っていただきたい!木の実とスパイスのアレンジメント」

はじめまして。横浜で木の実とスパイスのアレンジメント教室「PureBloom」を主宰しているまきのゆきです。

年末、はななび様から、「木の実とスパイスのアレンジメントに非常に興味を持ちました。はななびの読者様にももっとお伝えしたいと思い、(コラム随筆の)お誘いさせていただきました。」とご連絡いただきました。

はななび様コラム第1回写真1フラワーアレンジメントやプリザーブドフラワーの様に、すんなりとイメージしていただくにはまだ時間がかかりそうな(笑)

このアレンジメントが、皆さまに浸透いたしますよう、拙い文章ではありますがお読みいただけましたら幸いです。

よく、「木の実とスパイスのアレンジメント」ってどんなものですか?
トロッケン〇〇、ザルツブルガー〇〇ってどのように違うのですか?の質問をいただきます。

華道の流派の様に、それぞれの先生方が各々の特色を出され、木の実とスパイス、そして自然素材を使ったドイツ・オーストリアの伝統工芸を発展させていらっしゃいます。

この伝統工芸、寒く暗い冬が長いヨーロッパにおいて、自然素材を花に見立て、明るく暖かい春が来るのを待ちわびる気持ちを込めて作られたのが始まりだと聞いています。

最近では、日本でも立つようになったクリスマスマーケットでその一部が見られるようになってきました。

PureBloomでは、特に自然の恵みである木の実をクローズアップし、どこか心落ち着く木の実を主役にしたナチュラルシックなアレンジメントで、暮らしを潤し、センスを磨く、心豊かな時間を創り出すお手伝いをしています。

はななび様コラム第1回写真2フラワーアレンジメント⇒華道と学んできた私にとっては、その性質上(傷めないために)あまり時間をかけて生け込むことを良しとしない生花のアレンジメントと違い、クラフト性も併せ持ち、ゆっくりと時間をかけて作り込んでいく「木の実とスパイスのアレンジメント」には、似て非なる面白さを感じました。

木の実にワイヤリングをし、編み込んだりフォームに挿し込んで様々な形を作ります。
木の実を、リボンや花器・副素材を選び合わせデザインしていく時間はワクワクします。

所属しているトロッケンクランツの素材1 つずつにワイヤーを掛けての作り方は、初めての方にはちょっと難しいけれど、ドイツ生まれらしい丈夫さと本格的技術が特徴です。
難しい分、できあがった時の満足度も高く、達成感を感じていただけるのも大人にとっては魅力的かもしれません。

はななび様コラム第1回写真3クラフト性の部分に活躍するのが、ブイロンワイヤー等の装飾ワイヤーを使った細工です。

キラキラと輝くそのワイヤーは、小さくて地味なスパイスやナチュラルな木の実を存在感のあるものに変化させ、ビーズと一緒にアクセントに仕立てます。

木の実と合わせて使う、クローブ・スターアニス・シナモン等のスパイスの豊かな香り、ドライの果物や花の甘い香り、こちらにはアロマテラピーの要素もあり、どこか記憶に残る香りとなって優しい刺激をくれます。

これらを木の実とあわせて作ったアレンジメントは、長い間、美しいまま飾ることができるので、インテリアアレンジとしてお部屋の中に溶け込んでくれます。

木の実1つ1つにワイヤーを掛けて繋いでいくスローな時間は、日常から少し離れた感覚を生み、心地よい自分だけの時間を創り出してくれるように感じます。
これから数回に分けて「木の実とスパイスのアレンジメント」をご紹介させてくださいね。

次回は、よく尋ねられる肝心な「木の実」について、調達等のお話をしていきたいと思います。


■コラム執筆者のプロフィール

まきのゆき。
神奈川(横浜/戸塚)にて“木の実とスパイスのアレンジメント”の教室「PureBloom」を主宰。
華道、フラワーアレンジメントから花の世界に入り、「木の実とスパイスのアレンジメント」に出会う。
教室開校時にレッスンメニューに加えたところ、問い合わせが殺到。
「木の実とスパイスの飾り花 」や「Brightness of Flowers 」など数々の書籍に作品を掲載。
「東京丸の内プリザーブドフラワーコンテスト」や「プリザービングフラワーズ協会コンテスト」など多数のコンテストで受賞歴を持つ。
木の実とスパイスのアレンジメントが大人気の注目教室。

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