第6回「感謝の気持ちとこれから」

6回に渡るコラムも、今回でいよいよ最終回となりました。

初めてレッスンの告知をした際にいらしてくださったのは、たった一人。
半年後に出産を控えた方でした。

「出産前時間のあるうちに、以前より興味のあったお花を習いたくて教室を探して見つけました」とおっしゃってレッスンに通ってくださることになった方が一番最初の生徒さんです。

IMGP5346たくさんある教室の中から実績もない始めたばかりの私の教室を選んでくださったことが、本当に嬉しくて感謝の気持ちでいっぱいでした。

その時のことは今でもしっかり覚えていて、その気持ちをずっと忘れないようにしようと思っています。

私が教室を始めた当時は、今で言えばブログにあたるようなものでしょうか?素敵なライフスタイルや趣味などを紹介するような個人サイトが主流の時代でした。

アナログで全くネットとは無縁だった私ですが、「教室を始めるならサイトでも作ってみたら?」とヒントをくれた夫の助言で、見よう見まねで個人サイトを作り、それを少しずつ花教室用へと変えてレッスン告知を行ったのが、一番最初の教室宣伝の方法です。

今では、SNSは当たり前の活用媒体だと思いますが、その頃はそれほどではなかったことが逆に良い結果をもたらしたのか、運も良かったのか、宣伝方法は素人感丸出しのこの自作サイトだけでしたが、短期間で一人、二人・・・六人と少しずつレッスンに参加して下さる方が増えていきました。

最初から直ぐにうまくいくとは考えていませんでした。気長に行こうと。

大手スクールを中心としたたくさんの花教室があって、私の教室はその中の小さな教室の一つです。更には始めたばかりの私の教室の存在を知っている人の方が断然に少ないのですから。

IMGP7879そんな形から花教室を始めて試行錯誤で歩んできましたが、その時代に合った宣伝方法や運営方法があると常々感じるので、合わせて自分も変化しなければと思っています。

ネット時代の今では、SNSの活用は与える側にとっても受ける側にとっても便利で欠かせないツールなので、上手に活用したいですし、

自宅サロンなど開く方、目指す方が多いので、その為の起業方法についてや、必要な知識など学べる場、書籍もあります。

自分が目指したいと思う見本となるようなスタイルですでに活躍されていらっしゃる先輩方も多くいらっしゃいます。

欲しい情報も知識も自分次第、ヒントもいっぱいの今ですが、どれが自分にとって必要で大切なのかを見極める目や判断力、溢れるほどの情報に泳がされないように、自分を見失わないように、お仕事を始める前も始めてからも、しっかりと自分軸を持って自分のカラーを出していくことは大切だなと感じます。

コラムのお話をいただいた時【6回もはたして書けるかな?】と実は少々不安でした。

IMGP9636しかし、花教室を始めるまでのことから現在を振り返ってみると、あんなこともあった、こんなこともあった、あの時はこういう思いを抱いていたんだわ、といろいろな記憶が蘇り、【6回にまとめられるかな?どうまとめよう?】になりました。

それだけいろいろなことがあったのだなと、そして周りの方々に恵まれ支えられてここまで来ているのだなあ、この仕事に出会えて幸せだなと改めてつくづくと感じます。

常に感謝の気持ちを持ちながら、花を楽しむ時間を多くのみなさまと一緒にこれからも過ごせたらと思います。

花教室を立ち上げることは誰にでも出来ると思いますが、そこから先、継続は自分次第。

「早道はない、遠回りでもゆっくりでもいいから長く続けよう」、そう思って花教室を始め、今に至っていますが、今後も【自分のスタイルとこだわり】を持って、自分らしく進んでいけたらいいなと思います。

最後に、今回お話をくださった「はななび」様、拙いコラムをよんでくださったみなさま、更にはメールをくださったみなさま、本当にどうもありがとうございました。

心よりお礼を申し上げます。


■コラム執筆者のプロフィール

駒津直美。
東京・品川にてフラワーアレンジメントスクール「ミュゼ・ナオミ」を主宰。
2003年より自宅アトリエにて開校、その後、個展や作品展の開催、さらには2本のウェブコラムの連載を担当するなど活動の幅を広げる。
「季刊ベストフラワーアレンジメント」「季刊プリ*フラ」などにも多数掲載実績を持ち、2014年冬号・夏号では、表紙を飾った。
洗練されたセンスと確かな技術力で、現在人気上昇中のフラワースクール。

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