第2回「衝撃を受けたパリスタイルとの出会い」

いつしか「生け花を教える」ことを目指し、花のお稽古に力を注ぎます。

ある時友人に誘われ、新しくオープンするフラワーアレンジメントスクールの体験レッスンに参加することになりました。

「華やかな色!ふんだんに使うお花!なんて可愛いの!」
衝撃的だった「パリスタイル」の花との出会いです。

IMGP2878生け花とは対極の表現方法であるパリスタイルの世界に一瞬で魅了され、それからは、花雑誌を見たり、教室を探したり、体験レッスンに行ったり、気持ちは和のスタイルから洋のスタイルへと変わっていきました。

そんな時たまたま手にした某ウエディング雑誌の「花」が更なる運命の出会いに。

目にとまるブーケやアレンジメントの制作者の方の名を見ると、それが全て同じフラワーデザイナーさんの作品。「この花だわ!」という思い。
すぐに連絡先を探し、レッスンをしていらっしゃらないかとお問い合わせして、そこからの行動、流れ、決断は自分でもびっくりするくらい早かったです。

私の場合、常に「勘」と「行動」が自分の花の道の方向を決めてきているように思います。
パリスタイルの花を学ぶ時、すでに「花教室をしたい」との目標があった為、いくつかのクラスやレッスンを同時に受講し、5~6年でしょうか?短期間の間に詰め込み集中してみっちり学びました。

生け花も同時に教えられたらいいな、という気持ちも変わらずありましたので、これまで同様に並行してお稽古を続けました。

その間、国内で活躍しているフラワーデザイナーや海外から来日のフラワーデザイナーのセミナーやイベントを探しては積極的に参加したり、今思えば、お花のことばかり考えていた時期でした。

IMGP0076たくさんの植物やデザインに出会い、触れ、学ぶことがただただ楽しかった懐かしい日々。
自分の直感を信じて素直に貪欲に過ごしてきた花の勉強に集中した修行時代です。

フラワーアレンジメントの勉強を始める時に、「フラワーアレンジメントと生け花は全く逆の表現だから切り離して考えてね」とおっしゃった先生のお言葉。
印象的で忘れられない言葉です。

この後、他のスタイルも学ぶことになりますが、花の学びの場だけでなく、その後の様々な場面で私の大切なキーワードとなっています。

そんなキーワードを常に頭の片隅に置きながら、生け花とパリスタイルを同時に学ぶ中、ふと浮かんだ思い・・・「私の花スタイルって?」

第二の転機の訪れは次の回で。

Musée Naomi
http:/museenaomi.com


■コラム執筆者のプロフィール

駒津直美。
東京・品川にてフラワーアレンジメントスクール「ミュゼ・ナオミ」を主宰。
2003年より自宅アトリエにて開校、その後、個展や作品展の開催、さらには2本のウェブコラムの連載を担当するなど活動の幅を広げる。
「季刊ベストフラワーアレンジメント」「季刊プリ*フラ」などにも多数掲載実績を持ち、2014年冬号・夏号では、表紙を飾った。
洗練されたセンスと確かな技術力で、現在人気上昇中のフラワースクール。

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